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外反母趾とは、どんな状態のことを指すのか。あなたは外反母趾なのか?

外反母趾は足の親指の付け根の症状ですが、ご自分が外反母趾なのかどうなのか、実はよくわかっていない方も多いようです。

私は自身の足専門の治療院で患者さんと向き合う中で、多くの方がそもそも「どうなれば外反母趾」かをご存じないことに気が付きました。

患者さん
患者さん
私は親指の付け根が痛いので、勝手に外反母趾だと思っていますが、病院できちんと診断を受けたわけではないですね。基準みたいなものはあるのですか?
中島先生
中島先生
ちゃんと基準はありますよ。しかし逆に痛くないから気づいていない、という方が多いですね。それを放置してしまって、気づいたころには、、、となってしまうようです。

このページでは外反母趾とはどんな状態なのか、について詳しくお伝えしていきます。

外反母趾とは

外反母趾とは、親指の付け根が横に広がり、その結果親指の先が外を向いた状態

左の絵が正常、真ん中の絵が外反母趾です。

外反母趾の基準はその「親指の曲がる角度」で決まります。

角度の取り方と、その基準は以下の通り。

上記は一般的に広く使われている基準ですが、解釈等によって20度からが外反母趾としている本などもあります。

しかし「17度はセーフかアウトか」ということに、あまり意味はありません。

どちらにしても、そのあたりの角度になっているということは、すでにマズいということには変わりないからです。

まずは測定してみること

この基準がわかったとして、あなたがご自分の外反母趾を測らなくては、状態はわかりません。

まずは、先ほどの図のように紙の上に足を置いて、線を引き測ってみることをお勧めします。

もし分度器が無い、やり方に不安があるなどの方は、スマホのカメラ機能出測定できるWEBサービスがあります。

下のバナーをクリックすると、すぐに始められます。

何らかの登録もダウンロードも必要なく無料で使えるので、ぜひやってみるとよいでしょう(解説を読んでいただければわかりますが、C判定以上は外反母趾です)。

測ったことのない方には、まずこのセルフでの測定を強くお勧めしています

なぜならものすごい数の方が、気づかないうちに外反母趾になってしまっていることが,

近年わかってきたからです。

外反母趾に気付けない理由

人間というのは、良くも悪くも「慣れ」ることで生きていっています。

それはご自分の足についても同じ。

まずあなたは、あなたの足の形に「見慣れてしまっている」ということ。

そして、他人の足を「どれぐらい角度が出っ張っているか」と、まじまじと観察する機会は、多分ほとんどないはず。

そうすると、自分の足が多少角度が出始めていても、それを当たり前に思ってしまうようなのです。

先日も私はある女性に裸足を見せる機会があり、その時に「先生の足真っ直ぐですね!」「こんなに真っ直ぐな足、私見たことないです」と言われました。

この方は別に患者さんではない方です。

私にとっては当たり前のこの状態が、そうではない方がおられるということ。

そしてもう一つは、いきなり急激に変わるわけではなくじわじわ変わっていくので、気づくのがどうしても遅れてしまうということ。

先ほどの「見慣れている」と相まって、これはどう見ても、、、というぐらいになるまで気づけないのです。

これが外反母趾のボーダーライン(写真)

では具体的に、ボーダーである15度ぐらいってどんな感じかというのを、写真でお見せしておきます。

これで13度、外反母趾目前です。

ご自分の足と見比べる時は、必ず足を地面に着け、立った状態の足を見ること。

なぜならこのように足を浮かせると加重しない分、外反母趾は状態が軽くなってしまうのです。

この13度の写真を見て、あなたはどう思いましたか?

私は毎日見慣れているので、「ああ、外反母趾間近だな」としか思わないのですが、ひとによっては「これでもう外反母趾目前なの?」と驚かれる方もおられるでしょう。

外反母趾の基準である15度というのは、実はそれほど出っ張っているようには見えないのです。

そんなことで、この状態の外反母趾を見落とし、中程度以上になってから気づいて取り組み始める。

しかしそのころにはかなり難しい状態にまで、なってしまっているのです。

外反母趾の問題は、「痛み」や「見た目」だけではない!

しかし15度を超えた外反母趾だったとしても、「痛くないから」という理由で放置する方は、非常に多いものです。

しかし外反母趾は、痛みや見た目だけが問題ではありません。

もっと大きな、もっと様々な悩みにもつながっている可能性があるのです。

ここで、もう一度先ほどの絵をご覧いただきます。

真ん中が外反母趾ですが、私は先ほども「親指の付け根が横に広がった結果、親指の先が外を向いた」とお伝えしました。

そうです。外反母趾は足の骨が横に広がって緩んだ状態、ということ。

ということは、そんな緩んだ足の骨の状態ではぐらつき、足元は不安定になっているということです。

もうお気づきかもしれませんが、足は全身を支える一番下の箇所。

そこが不安定だということは、全身に影響が出ているのは当たり前です。

痛みが無くても問題アリ

そもそも、痛みのない(感じない)病気というのは、珍しくないはず。

肥満も糖尿も高血圧も肝臓病も腎臓病も、患部が痛くなるということは基本的にありません。

しかし例えば肥満であれば、心臓に負担が大きくなったり、血液中の脂肪分が増え詰まりやすくなったり、その分膝に負担がかかったりなど、間接的に様々な箇所に問題を引き起こします。

洋服のサイズや、たくさん汗をかくことや、見た目だけの問題ではない、ということ。

そしてそれは肥満の話だけでなく、外反母趾にもそっくりそのまま同じことが言える、ということなのです。

なので私は、足に何らかの悩みがある方もない方も、外反母趾の疑いがある方もない方も、まずはとにかくできるだけ早い段階で、セルフの角度測定をしてみることをお勧めします。

悪いところが見つかったらどうしよう、と思う気持ちはわかります。

しかしそこで気づくことができれば、対策はあります。

なのでこの先何十年も、最後まであなたの足を健康で使い続けることができるのです。

私の治療院を訪れる方はみな口々に「早く教えてほしかった」「早く気付けば人生が変わっていたのに」と仰います。

「いかに早く気付けるか」によって、あなたの想像を超える範囲の症状の改善が、手に入るかもしれないのです。

まとめ

外反母趾とは、親指の付け根が横に広がった結果、親指の先が外を向いた状態。

痛みは出ていない場合もあります。

しかし足が横に広がり骨同士の結合が緩んでいるため、足元は不安定に。

痛みや見た目は気にならない・我慢できる範囲だとしても、その影響は幅広い範囲に出ています。

なのでいち早く気付くためにも、まずはセルフでの角度測定をすることがお勧め。

基準はしっかりとあるので、まずはそれを確認するところから始めましょう。

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中島武志
中島武志
外反母趾改善の専門家。アメリカ足病医学をベースとした歩法”ゆるかかと歩き”で外反母趾を大幅改善。公開許可のある改善症例1000例以上(2019年5月現在)。北は北海道から南は福岡まで、その歩行指導メソッドを全国の治療家が続々と導入中。ネイティブウォーキング協会代表理事。